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血餅はいつまで怖い?抜歯後の回復カレンダー
「血餅が取れそうで怖い」という不安は、一体いつまで続くのでしょうか。抜歯後の穴が治癒していく過程を時系列で理解することで、先の見えない不安を和らげ、今がどのくらい大事な時期なのかを把握することができます。一つの目安として、回復のカレンダーを見ていきましょう。まず【抜歯当日〜3日目】。この期間が、血餅にとって最も不安定で、最も重要な時期です。抜歯した穴は新鮮な血餅で満たされていますが、まだゼリーのように柔らかく、非常にもろい状態です。強いうがいや食事の刺激などで、簡単に剥がれてしまうリスクが最大級のレベルです。歯科医師からの注意事項を厳守し、とにかく安静に過ごすことが求められます。痛みや腫れもこの時期がピークとなることが多いです。次に【4日目〜1週間後】。血餅の表面が白っぽい膜(線維素膜)で覆われ始め、徐々に安定してきます。血餅の内部では、新しい歯茎や骨を作るための細胞が活発に働き始めています。まだ油断はできませんが、ピーク時のような極度の緊張感は少し和らぐかもしれません。食事も少しずつ固形物に慣らしていく時期ですが、患部で噛むのはまだ避けましょう。そして【1週間後〜2週間後】。この頃になると、血餅は肉芽組織という新しい組織に置き換わり、かなり安定してきます。抜歯した穴の表面も、新しい歯茎(上皮)で覆われ始め、見た目にも傷口が小さくなってきたことを実感できるでしょう。ドライソケットになるリスクは大幅に低下します。多くの人が、この時期に抜糸を行います。食事や歯磨きも、少しずつ普段通りに戻していくことができます。最後に【1ヶ月後以降】。表面の歯茎はすっかり治り、内部では骨がゆっくりと作られていきます。穴が完全に骨で埋まるまでには、数ヶ月単位の時間がかかりますが、日常生活で血餅を気にする必要はもうありません。このように、最も注意すべきは最初の1週間です。この期間を無事に乗り越えれば、不安は日に日に解消されていくでしょう。